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眼瞼けいれん・片側顔面けいれん

自分の意思とは関係なく、筋肉の激収縮等により発作性の動きを痙攣(けいれん)と呼びます。

一見、直接的な生命維持には影響が少ないものとして患者様ご本人としてはご自身の判断で様子を伺いがちですが、重症化するほど重大な事態を招きかねないケースもあります。

専門医による早期の適切な処置が大切となる病気です。

どんな病気なの?

顔面における痙攣は自分の意思ではどうすることもできず、顔が勝手にピクピク動いてしまうわけですが、特に瞼や額などが痙攣して目を開けること自体も困難な状態に陥る眼瞼痙攣については、状況によっては視界を妨げることにもつながります。開眼できなくなると当然、日常生活にも深刻な影響を及ぼしますし、日常的に車を必要とされる方にとっては運転がままならない事態となり、最悪の場合は事故など人命に関わる可能性があります。

眼瞼けいれん

けいれんの病名が付いていますが、けいれんというよりも強いまばたきを繰り返す病気です。「まぶしい」「眼が乾く」「眼を閉じていたほうが楽だ」といった自覚のため、瞬きの回数が増えたり、瞬きをせざるを得ないのが特徴です。癖やチックのような軽い程度では収まらず、ひどくなれば眼を開けていられない状態に陥ることもしばしばあります。

片側顔面けいれん

片側の顔面だけが痙攣し続けてしまう病気です。初期の段階では、左右どちらかの上瞼か下瞼の痙攣から始まることが多く、進行すると同じ側の目の周り・口周りの筋肉が痙攣をおこすようになります。顔面が勝手に動いてしまうことで「人前に出たくない」と思うようになる人も少なくありません。重症化すると痙攣し続け、症状は就寝中も収まらないこともあります。

どんな診察や検査が必要ですか?

まずは問診に合わせていくつかの質問を差し上げます。
眼瞼痙攣や片側顔面痙攣など多くの場合は、診察時でも状態が確認できる症状ですから専門医が診れば比較的容易に判断しやすいものです。
顔面神経が脳幹から出る部分において血管の圧迫により原因となることが多いと考えられています。
中には顔面の神経にズレが生じているケースもあり、血管の拍動で動くこともあります。その際には脳外科的な手術が必要となりますので、MRIを利用した精緻な検査を組み合わせて治療の方向性を決定いたします。

どんな治療をするの?

現在ではボツリヌス療法をメインに扱っています。
もともとは神経毒であるボツリヌス菌ですが、少量を皮下注射することで痙攣に直接的な働きかけを行う作用を期待できます。
ボツリヌス療法は明確な効果を実感しやすいため、劇的に痙攣が収束することも多いです。
治療はおよそ3か月ごとのペースで行います。
効果がはっきり出ることで患者様の苦痛を改善しやすい治療です。
1回の治療は約5分程度で終了します。
現在、当院の患者様の治療の第一選択はボツリヌス療法になってきております。

顔面痙攣に似たこんな経験、皆さんはありませんか?

身体的に非常に疲労感を感じている状況下や強いストレスを感じた経験をした際など、目がピクピクと動く違和感を経験をされたことがある方も多いのではないでしょうか?
それは「ミオキミア」という似て非なるものです。
顔面痙攣等とは全く違う種類のものですので、正しい理解のためにもここでお話したします。
顔面痙攣などとは違い、特別な治療を必要とするものではないことが多いです。
ミオキミアの場合、自然経過で数日から数か月程度で消失する傾向があります。
意外に多くの方が経験している身近な病気ですのでまずはご安心いただければと思います。

ただしその一方で、診療の現場では治療が必要な症状なのかを正しく見極めることが重要です。
専門医が痙攣の度合いに応じて正しく診断いたします。

顔面痙攣などはコンプレックスのもとになることが多く、人前に出ることをためらうようになったり自信を失うことにも繋がりやすい病気ですから、早期に適切な治療を行うことが肝心です。

敷居高く感じることなく、気になる症状がある方はぜひ一度お気軽に診察にお越しください。

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