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ボツリヌス治療

ボツリヌス治療とは?

眼瞼痙攣の項目でもご紹介いたしましたが、ひと昔前は眼瞼痙攣・顔面痙攣ともに治療にはまず飲み薬を服用して対処することが主流でした。しかし実際は、飲み薬だけではなかなか効果が現れづらく、また副作用も大きく、強い眠気が出るなど使用する患者さん側にとってもつらい現実があるものでした。

しかし、現在ではボツリヌス治療を治療の第一選択として扱っています。もともとは神経毒としても有名なボツリヌス菌ですが、ボツリヌス菌が作り出すボツリヌストキシンという天然成分に、筋肉の緊張緩和や神経の働きを抑制する効果があることがわかりました。ボツリヌストキシンから生成された薬をほんの少量、症状が出ている箇所へ皮下注射することで劇的に痙攣等が収束します。多くの患者さんに使用できる治療であり、明確な変化を実感しやすい治療法です。ただし、あくまで対処療法であり、継続的な治療が必要となります。

どんな治療をするの?

痙攣が起きている場所に対して、非常に細い針の注射で数か所投与します。
少量を皮下注射することでピクピク動く痙攣を抑えることができます。
眼瞼痙攣は両側で起きることが多いので、両方の瞼やまゆげのあたり、おでこや眉間などの箇所におよそ計10か所ほどボツリヌストキシンを注入します。
変則顔面痙攣は痙攣の出ている箇所に3か所から10か所程度投与します。
所要時間は5分程度と短時間です。
投与される量も注射一回につき0.1cc程度と非常に微量なものです。
ボツリヌス菌そのものを注射するわけではありませんので、ボツリヌス菌に感染する危険性はありません。
麻酔の必要はなく、注射自体もそれほど痛みを感じることなく終了できますから、痛みに弱い方も安心して治療をお受けいただけます。
効果は、注射後2~3日目から徐々にあらわれ、一度の治療で通常3~4ヵ月間持続します。
その後、効果は徐々に薄らいでゆきます。
ボツリヌス治療は持続して治療を行うことで効果を維持するものです。
根治治療ではありませんので、効果を持続させるためには3~4か月のサイクルで再度治療が必要となります。
一回だけの治療でかなり症状が改善される方もいらっしゃいますが、効果の持続期間には個人差もありますので、医師と症状を相談しながら治療計画を立てる必要があります。
特殊な神経難病等を患っている方でないかぎりは広く多くの患者さんに適用できる治療です。

そのほかの治療

ボツリヌス治療以外に、手術が行われることがあります。

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